新入生を迎えての授業初日。
教科書を買うために事務局前に並ぶ学生たち。
二年前までの日常が戻ってきました。
でも、一度途切れた日常は、日常じゃない気がします。
これを当たり前とは思わない方がよいように思います。
と、敢えて。
昨日と今日と二日続けて、10年前と20年前の教え子たちから、
それぞれの知り合いをインターカルトにという連絡。
ああ、世の中は再び動き始めているのだなぁと思いました。
インターカルトのことを覚えてくれていて嬉しいと返信したら、
認知症にならない限り忘れないですよ(笑)と。
こういうの、なんとか冥利に尽きるって言うんですよね。
何年か前に業者の人からいただいたチューリップの球根、
そのまま母と妹にあげたのを、二人とも毎年咲かせてくれてます。
ひまわりも桜もいいけれど、チューリップもすごくいいですよね。
と書きながら、インターカルトの先生とLINE。
その先生にも別の卒業生から、甥っ子をインターカルトに入学
させたいと連絡があったそうです。春はもう目の前まで。
今日は日曜日、お昼ごろ実家に来て、明日の朝ここから学校に。
足利から新御徒町まで、東武とつくばエクスプレスで1時間26分、
府中から学校に通うのと変わらない、むしろ時間が短いのです。
ふきのとうと、タラの芽と、山うどを天ぷらにしました。
母のたけのこご飯と合わせて、はい春です。
今、色々なことを同時進行でしているんですが、
その中の一つが、来月の日本語教育学会の春季大会、
賛助会員ブースでの発表の準備(※オンライン開催)。
去年したのは「脱・日本語学校」でしたが、今年は、
「日本語教育でも国語教育でもない海外における継承日本語」
をテーマにします。詳細は追って教育学会から。
上の写真は、私たちがこのテーマに関心を持つきっかけを
作ってくれたロドス島(ギリシャ)のズルディス一家。
Mr.ソティさんはインターカルトの卒業生、
Ms.ともこさんはインターカルトの元先生。
そして息子のしんじ君。
その一家が今、一時帰国中で、昨日学校を訪ねてくれました。
しんじ君への日本語継承が、私たちのテーマ、
日本人が数人しかいない、おばあちゃんも皆もギリシャ語だけという
ロドス島で育っているしんじ君、普通に日本語を話していました。
でも、今、ギリシャ語だけの幼稚園に通い始めて、彼のことばはどう
変化していくのか。さらに、課題の提起はイタリアからも。
日本語教育学会でも、そして新たに始まる文化庁委託の普及事業でも
このテーマを追いかけていくつもりです。よかったらご参加を!
・・・それより何より、
ともこさん、ソティさん、しんじ君、来てくれてありがとう。
2年ぶりの新入生受け入れです。
今日は、2022年4月の入学式でしたが、
本当は2020年4月に新入生だったはずの人たちも。
入学おめでとう!と言うより、入学ありがとう!
すでに入国している人たち、これから来日する人たち、
28ヶ国から270人余りの新入生たちです。
私の挨拶のとき、毎回、それぞれの国の有名な建物や自然と共に
新入生の出身国・地域の紹介をしてきたのですが、
戦場と化している国からの学生もいる中、それはできず。
今のこの状況下、そもそも国の紹介をするべきか否か皆に相談。
スタッフの皆は、いやいや今まで通りにするのがいいという意見。
で、それを入れつつ考えに考えて、写真を料理に替えてしました。
写真を拡大して見ていただけたらおわかりのように様々な国から。
でも、ここにいるのは国ではなく、一人一人の人です。
インターカルトは小さな地球という話を今日の入学式でもしました。
5年前の2017年は、インターカルトの創立40周年で、
1年間、さまざまな記念行事をしました。
登場してくださった、がーまるちょば(のケッチ)、
春風亭小柳さん、吉野家の安部会長、
神吉先生、石井先生、皆さんとの縁は今もこれからも。
45周年最後の記念行事は、大同窓会でした。
日本語学校と日本語教師養成講座。
海外から海を越えて参加してくれた卒業生たち、
創設当初の先生たち、職員の皆さん、創設者の奥様も
いらしてくださいました。
で、気づいたら今年はあれから5年。なので創立45周年。
大きな行事はしないと思いますが、感謝の何かは。
そして、あと5年たったら創立50周年、なんと半世紀!!
その年の想像、できるような、できないような。。
私はインターカルト日本語学校は小さな地球だと思っています。
それは、ここに世界中の違う文化やことばがあるからです。
皆さんはここで、日本や日本語だけでなく、
地球上のたくさんの国と、ここに集まった一人一人の友達の、
様々な考え方や価値観に触れることができます。
と、こんな話をいつも入学式でします。
今年の春は、いつも以上の思いを持った、いつも以上の数の
新入生たちがやってきます。
私たちもまた特別の思いを持って受け入れ準備をしています。
このように、「いつも以上の」「特別の」なのだけれど、
でも、いつもと同じなのは、世界中の様々な国から学生たちが
来ること。もちろん日々ニュースで報道されている国々からも。
私たちの小さな地球が受け入れているのは、
「国」ではなく、一人一人の「人」です。この環境だからこその、
ことば以上のことを、学生たちには学んでほしいと思っています。
卒業生たちはそれぞれのクラスの教室にいて、
卒業証書は代表者に私が渡し、他の皆は教室で先生から。
そして、皆勤賞、精勤賞、インターカルト賞の学生たちが、
代わる代わる、私たちがいる1階のラウンジに来て、
賞状を受け取って、また教室に戻って行きました。
コロナのための特別措置でビザが延長され、
3年間在籍した学生の中の3人が精勤賞を受賞しました。
1年半在籍で皆勤賞だった学生より、実はすごかった出席率。
日本のインターカルトに一日も来ずに、最初から最後まで、
オンラインで国から授業を受け、そのまま進学が決まった
学生も何人かいて、彼らも卒業式に参加してくれていました。
卒業生一人一人のスピーチで、学校への感謝の言葉を言って
くれて…涙涙です。
マレーシアとタイと台湾の事務所の皆さんもオンラインで参加、
台湾の孫さんが画面の向こうで撮ってくれた写真です。
このコロナ下、留学を続けてくれたすべての学生たちへの思いは、
感謝以外の何者でもありません。
今日は、2021年度の授業最終日。
ディベートをしたクラスの先生の話を聞きました。
テーマは?と聞いたら、「ラインの既読機能、必要か不要か」。
なるほど、今の時代はそうくるのですね。隔世の感でした。
さらに、教室にいる学生とオンラインの学生をチーム分けして
ディベートをしたって、少し前まではあり得ないことでした。
私が日本語教師をしていた20年以上前は、
「住むのは田舎がいいか都会がいいか」はよく聞いたテーマ、
私が、好きでよくテーマにしていたのは「整形手術、賛成?反対?」
夏休みに一時帰国した(多くは隣国の)学生が戻ってきたら、
うっすら顔が、はっきりくっきり二重瞼の顔に変わっていた、
というようなことが普通によくあった時代です。
冒頭の先生はもう一つ、「日本語学校にテストは必要?」も。
賛成チーム、反対チームに分かれてのディベート終了後に、
「みんなの本当の気持ちは?」と聞いたところ、大半が必要と。
「でも、ただ必要じゃなくテストの質が重要って言われちゃって」
と、その先生。「そりゃ、大人ですもんね」と。
いや、大人じゃなくても。
写真の薔薇は、
コロナ禍の中、日本で勉強し続けてくれた卒業生のため、
続々と入国してくる、国でずっと待機してくれていた新入生のため。
卒業式は連休明けの火曜日22日。入学式は4月7日です。
「留学に価値はあるか」に賛成組の、ありがたいみんな…ですね。