
「人が本になり、その人の生き方や人生を語ります」と説明に
あるように、『日本語学校物語』に登場した皆さんと一緒に、
今日は本になりました。
日本語学校物語のきっかけとなった第1回箱根会議の1997年、
その前の、インターカルトで日本語教師の勉強を始めた1987年、
そういう懐かしい時代の方々との再会と出会いがあった一方で、
とても嬉しく、頼もしく思ったのは、
日本語教育専攻の現役の大学生が何人も参加していたことです。
次の時代を日本語教師として担ってほしい人たち。

市ヶ谷駅前の外濠の向こう側の武蔵野美術大学が会場でした。
この外濠はもともと江戸城を守る防御の堀で、川のように
自由には流れない。こういう堰き止められた水のことを
「構造としての水」と言うのだそうです。
が、「ゆく河の流れは絶えずして、しかももとの水にあらず」。
ライフストーリーという伝記、歴史の中で語られつつある自分は、
引き際をちゃんと定めなければいけないと思いながら、
でも、今はまだ、しなくちゃならないことがあるからあと少し。