Archive for 2014年3月25日

地域のお母さんの教室

 

文化庁の委託事業「生活者としての外国人」のための日本語教育事業として開始した地域のお母さんの日本語教室もですが今年度で5年が経ちました。

初年度は、子どもの教室からスタート。この時に来ていた子供たちは小学生でしたが、今は高校生、中学生になっています。

DSCN5919

次年度は、子供のお母さんたちのため教室をスタートしました。韓国のお母さんたちが多かったですね。とても勉強熱心でした。お母さんたちから学ぶことも多かったです。

DSCN8672

日本語の勉強もあり、日本の文化についての勉強もありで、浴衣の着付けもやりました。すごく楽しかったです。

DSCN8956

次の年は、幅広く募集をかけて、インドのお母さんたちが多く参加してくれるようになりました。この日のテーマは「防災」。防災グッズについて学びました。初めて、防災グッズを手にするお母さんもいました。

防災写真

新年の教室は書初めでスタートしました。いろんな思いが文字になり・・。

IMG_0438

今年度のお母さんの教室は、先週で終了しました。この教室を支えてくれているのは、全て当校の養成講座の修了生です。戸惑いながらの地域の教室でしたが、今では日本語学校として、地域の皆さんといっしょにいい形の教室作りができてきていると思います。もちろん、もっと。もっとなんでしょうね・・。修了生の皆さん、本当にありがとうございます!!!!!

IMG_0411

 

できた~!二題

 もう3月も後半。春めいてきましたね。今学期の授業もいよいよあと一日。24日までです。そして25日は卒業式。嬉しくもあり、寂しくもあり・・・。

 1月から3月まで、今学期の目的別(選択)授業で 「私の辞書」作り という科目を担当しました。学生一人ひとり、興味のある分野の辞書を作ってみよう、というクラスです。みんな頑張って、なかなか個性的な辞書ができました!

ひたすら数学で使う言葉や公式を書いていたJさん。アニメのキャラクターの性格分析をしていたGさん。「ねずみを気持ち悪いという人が多いけど、ホントはかわいいんです。みんなにネズミのいいところを伝えたいんです」と頑張ったMさん。モルモットからどぶねずみまで、いろいろな種類のねずみの情報を載せてくれました。ロマンス系ゲームについての辞書を作っていたTYさん(男性)は「はずかしい~」と言ってなかなか日本語のチェックをさせてくれず・・。読んでみて、Tさんの乙女チック、いえロマンチックな文になるほど、これは照れるよね~と納得!?Iさんの辞書はロリータファッション。皆さん、「こどな」って知っていましたか?おかげまで私も新しい言葉をたくさん覚えました。Yさんの辞書はバイクとl車。そしてその関係の専門学校に進学します。Yさん頑張れ~!Rさんはスポーツ機器や人の体の構造について。将来の夢はスポーツインストラクター。夢が叶うといいですね。Sさんは乗馬大好き!馬の絵もすご~く上手でしたが、ずっと馬の絵を描いている日もあり。あの~、日本語を書いてほしいんですけど・・・。できあがって、みんな本当に嬉しそうでした。

私の辞書作り 写真P3130526

そして、こちらは上級クラスで日本人の方にインタビューさせていただいたことをまとめた新聞?の完成です。インタビューのときは、どのグループも1時間ずっと話していました。入学したときは「こんにちは」も知らない学生もいたのに・・。みんな、すごい!そしてインタビューに協力してくださった皆さん、ありがとうごございました。J6a 仕事のインタビュー 2014.3.19.P3190531

どちらの作品も学校の4階に掲示してあります。皆様、よかったらぜひ、見に来てくださいませ。

ああ、卒業式にはまた泣いてしまうでしょうか、私・・・。このクラスの担任、後藤でした。

お寿司を作りました!

本日、人生初めてお寿司を作ってみました!!

P1280655

プロの職人に教えてもらいました!!

DSCF2746

アジアはもちろん欧米でも大人気だそうです!!

P1280637

よくできたのではないでしょうか?美味しそう!!

P1280658

 

 

 

プチ自慢

上級クラスで高校の国語教科書を使っています。

三省堂発行の『国語総合 現代文編』。25KouKoukokugoSogo1

採用にあたっては、老舗の明治図書とか筑摩書房もながめましたが、正直言って、どれも似たり寄ったり。 いわゆる定番教材的なものがずらりと並んでいます。 もちろん、芥川龍之介「羅生門」や太宰治「富岳百景」に代表される定番のそれが悪いわけでは決してありません。 でも、せっかくだから学生の関心をもう少し引くような、比較的新しめのものに接する機会を・・・ ということで、この一冊に。

収録作品は私の好きな 川上弘美「神様」のほか、文章の美しい 福岡伸一「生物と無生物のあいだ」。そして 思想家の内田樹、科学者の池田清彦、作家の多和田葉子といった論客。 いずれも各界で活躍中の方々ですね。もちろん、鈴木孝夫、山崎正和といった長年採用の大家もはずしていません。

ですが、そうした作品に勝るとも劣らず、ポイントになったのは、装丁。 なかなかしゃれている。本文のデザインも地味ながらセンスがいい。 だれの手になるものなのかなぁ・・・と思って奥付を見たら、 「クラフト・エヴィング商會」とありました。 近年、装丁に限らず、さまざまな分野で活躍中の夫婦によるユニット名。 この教科書の巻末にも、ウィットに富んだステキな文章をさりげなく寄せています。目下、世田谷文学館では初の展覧会が開催中。

今週の授業では、村上春樹訳のティム・オブライエン「待ち伏せ」を読み、その訳文の巧みさに、学生ともども感心していたしだいです。この作品も定番教材のよう。 また、中村安希「インパラの朝」は筆者が執筆当時20代だったことに学生は驚き、その内容にも共鳴した人は文庫本を買い求めていました。作品の力ですね。

そんなこんなで、学生にも比較的評判のいい教科書なのですが、協働しているほかの先生からも、「これはいい選択だった」とお褒めのことばをいただきました。 つまり、私の眼力もまんざらではないということで。プチ自慢。 萩原でした。