継ぐ
「強いてるわけじゃない」と言いながら、
父が興した小さな会社を継ぐことを期待されて22の年までを過ごしました。
私は、三人姉妹の長女、
継ぐといっても私がではなく、私の夫になって婿に入ってくれる人がです。
私が期待されているわけではないんだと、いつだったか、はたと気づきました。
体の隅から隅までが文系の人間で、
職業欄に技術士と書いていた父のその部分の血を引き継いでいなかったので、
土台無理ではあったのですが、
理由は、そうだからではなく、もちろん女だからです。
今日、秋篠宮家に男の子が誕生し、
学校の私のまわりの人たちは、いたって冷静にしていましたが、
帰りの駅のキオスクにも家のテレビにも、「男」という字が躍っていました。
紀子様には心からお祝いの言葉をですが、
皇室の奥方様たちは、いかにもお気の毒という思いが強いです。
現皇太子様に見初められることもなく(ははは、年が同じということだけなんですが)、
「強いてはいない」という無言の圧力を感じて育ちながらも、
結局は、家も稼業も継がずに好き勝手していられる身を、幸せに思います。