サブカルチャー、メインロードを行く
去年の春から企画、準備をしていた全養協フォーラムが終わりました。
(実行委員長だったんですよ。)
今回のテーマは「サブカルチャーと日本語教育の接点を探る」。
プレゼンテーターとして、
オタク代表の岡田斗司夫さん(大阪芸術大学客員教授、㈱オタキング代表)と、
韓国でアニメーション制作に携わる申東淳さん、
彼女は日本のアニメがきっかけで日本に興味を持って来日し
日本語学校に通っていました。
そして、元日本経済新聞社会部記者で
今は国際教養大学の教授をしていらっしゃる勝又美智雄さんをお招きしました。
準備段階の終わりのほうで知ったのですが、今年5月に行われる
日本語教育学会春季大会のテーマもサブカルチャーということで、
日本語教育の未来に向けて先陣を切るような結果にもなりました。
文化庁や国研、大学の日本語教育関係の方たちからも、
このフォーラムの意義を称えるお言葉を頂戴し、
民間の(という言い方は好きではないけれど)日本語教師養成機関としては、
よかったよかったです。
勝又さんは、2002年に日経新聞の取材をしてくださったのが縁で
このお話を持ちかけたところ、快く全体の企画にも関わってくださいました。
申さんは、このフォーラムのためにわざわざ韓国から来てくださいました。
そして岡田さんは、本当に面白かったですね、お話が。正直な話、
私の今までの興味対象の分野からは大きくかけはなれていた方なのですが、
事前の打ち合わせの時からとてもいいカンジで、
彼にとっては未知だった日本語教育の人たちに向かって何をどう話そうかと
真剣に考えていてくださっていました。
皆さん、ありがとうございました。
終了後の懇親会での話や他のメンバーの耳に入った感想を
さぁっと聞いた感触でも、結果は概ねかなり良好だったようです。
これまたよかったよかった。
ただし、もっと日本語教育を語りなさい!とか、おそらく、もっと真面目に!
という気持ちから発したと思われるご意見があったようであることも事実です。
ので、ここに記します(今まさに日本語を学んでいる多くの学生たちの興味が
サブカルチャーにあるってところからスタートしたフォーラムだし、
え?サブカルチャーは不真面目?・・・なんですが。
はっきり言うと、こういう輩の存在が日本語教育発展の道を阻んでいるとも
思うのです。もちろん基本的な言語教育の部分を軽んじているのではありませんよ!)。
当日の運営や、始まってからの話の展開についても色々ご意見のある方も
いらしたようですが、でも、こういうものは、こういうものだと思うのです。
去年はインターカルト日本語教員養成研究所の公開講座の企画などにも関わり、
当日まで何が起こるかわからない恐さ、蓋を開けてみなければわからない不安も味わいましたが、両方ともなんであれ成功裏(ですよね?)に終了、
もう当分こういう係はご遠慮いたしますと言いつつも、
とてもやりがいのあるいい経験をしたと思っています。
何であれ、今、日本語教育においてサブカルチャーは無視できない存在です。
これをどう日々の実践に取り込むか、
それは各自、各学校がこれから考えていくことだと思います。
でもでも、このフォーラムのためにした学生たちへのアンケートを作るにあたってした
予備調査のインタビューに答えてくれた学生、
信濃町校の自称オタク、デンマーク出身のH君によると、
授業で自分の好きな分野を扱ってほしいなんて
「ぜ~んぜん」思っていないのだそうです。「だって、みんな違うでしょ?」。
そうですよね、オタクほど“自分の”世界を持っているのですよね。
もちろん私たちは
オタク相手にオタクに満足してもらうための授業をするのではないので、
汎用性のある授業をいかにだと思うのですが、
ただ教材にアニメを使うとか話題の映画を見てどうこうするとか、
そういう上っ面なことで、サブカルチャーを日本語教育に取り入れた
なんて思ってはいけないと思うのです。
ほー、ずいぶんと力(りき)を入れて書いてしまいました。
ではではインターカルト。ここは学校のHP内なので書きますが、
このフォーラムの準備をよくやってくれました、
インターカルト養成スタッフの面々。お疲れ様でした。
・・・と、1月7日、フォーラムに終始してしまいましたが、
我らがインターカルト日本語学校は1月生の入学式でした。
瞳をひらきらと輝かせた新入生たちが希望に胸ふくらませてやってきました。
受入れスタッフ、そしてクラス分けをしている教務の面々は、
この連休中も出勤のようです。皆、お疲れ様。
というわけです。長々と。