Archive for 2018年5月28日

今どきの日本人の名前考

長期コースの教師の神本令子です。

インターカルト在籍中の欧米人学生の名前、ファーストネームですが、見ていて本当に感心します。というのは、オーソドックスというか、昔ながらの名前が多いからです。イタリア人なら、マルコ・パオロ・エレナ・マリア・シルビア・ソフィア

ロシア人なら、イーゴリー・アレキサンダー・アンドレイ・ウラジミール・マキシム・アナスタシア・ユリアナ・・・・

特に、ロシア人の名前は、小説や映画や、また、どこかで聞いたような名前ばかり。イワンさんが入ってきた時は、「イワンの馬鹿」の名前が本当にあることに、感激したものです。

寡聞にして、よく知らないのですが、上記の名前には、キリスト教の聖人の名前から来ている名前が多いとのこと。欧米文化には、キリスト教が厳然として、大きな影響力を持っているんですね。

それに比して、今どきの日本人の子供の名前は、「人と同じ名前はイヤ」とばかりに、極極(ごくごく) 個性的なものが多いようです。

世愛(せな)日本語なのにリエゾンしてる? 愛彩(あや) の愛はどこに行ったの?空星(そら)の星はどこに行ったの?

美里(みさと) じゃなくて、(みり)。これについては、元々「美」の(み)は、

音読みなので、弘美や明美が湯桶読み(訓+音)なんですね。(みり)が音読み同士で、正統かもしれません。でも、ほとんどの人は美里(みさと)と読むのではないでしょうか。

読めない名前の、最高傑作は、春風と書いてチューリップちゃん。確かに、チューリップの茎は細く、しなやかで、風が吹くと、一斉に同じ方向に花がなびきます。本当に春の風を感じます。この名前は、「土産」「雪崩」と同様に熟字訓の発想ですね。でも、カタカナ語まで、広げてしまうのは、やりすぎ!!

現在、長期コースに、インターカルトに入る前に日本の中学や高校で、外国人英語指導員を務めていた人が三人いますが、そのうちの一人、Lさんが言っていました。彼は、伊豆諸島の青ヶ島の中学にいたのですが、「先生たちが、『生徒の名前が読めない』と言っていました。」とのこと。

名前は、個人のものであって、使うのは個人だけではなく、いわば公のもの、

人と違うのは、名前じゃなくて、人そのもので勝負すべきではと思うのですが。これは、昔ながらのオーソドックスな名前の有名人が出てきて、感化される人が増えるのを待つしかないかとも思います。

ちなみに、昔風の名前で、かっこいい名前の人がいます。プロ野球・楽天のショート、茂木 栄五郎選手です。彼が活躍して、知名度が上がることを祈っています。

時の流れとメガネ

日本語教師になって12年。

ここ数年で視力がガタッと落ちました。昔は目がいいことがわたしの数少ない自慢で、教科書への書き込みなども、小さすぎてこれで読めるのかと驚かれたものです。逆に今は、自分で書いたはずのその書き込みが時折読めず・・・。

学生の宿題の添削でも、小さい文字がぼやけるようになりました。集中しようとすればするほどぼんやりしてきたりして・・・不思議なものですね。みなさんは、タイ人が書く文字を見たことがあるでしょうか。彼らが書く作文、字形はかわいいし、割と整っているんですが、恐ろしく字が小さい人が多いです。(本人たちに話を聞くと、お国柄のようです。)

仕方がないので、去年メガネをつくりました。いわゆる「老眼鏡」です。メガネ屋でおかしかったのは、店員が絶対に「老眼鏡」という言葉を使わないことです。代わりに「お手元用」と言っていました。私自身はまったく気にせず「老眼鏡を探しているんですが」とか「老眼鏡を作るのは初めてなので」とかお構いなしにどんどん使っていたにもかかわらず、店員さんはかたくなに使用を拒んでいるようにさえ見えました。

頭よさそうに見えるかもという短絡的な気持ちもあり、本当は昔からメガネには憧れがありました。が、残念なことに、わたしのメガネ姿はどこからどう見ても「ざーます女」にしか見えず、さらに、頭の形も悪いので、メガネを試すとちょっと傾いてしまったり。でも、今回はお店の方がきちんと微調整してくれて、傾きもなし!さすが、プロは違いますね。

本当に困ったときにしかかけないので、わたしのメガネ姿が見られた方は、その日何かいいことがあるかもしれません(笑)。

ちなみに、店員さんと一緒に選んだこのメガネ、故スティーブ・ジョブス氏のメガネとモデルは違いますが、同じブランドだそうです。ふーん。